事例詳細
結婚したばかり、これから家族が増えた場合の資金計画がイメージできません
夫:30歳、年収450万円。妻:28歳、年収350万円。6,000万円の新築マンション購入を検討
今回ご紹介するBさんご家族は結婚したばかり、結婚前にご主人が住んでいたアパートに現在一緒に住んでいます。次の賃貸契約の更新のタイミングで、もう少し広いところに引越しするかマンションを購入しようかと考え始めたそうです。
現在ご夫婦共働きで世帯年収は800万円、これから家族が増えた場合の収入や支出が良く分からず、予算設定に悩んでいます。また、結婚式などに貯金を使ったため貯蓄があまりなく、頭金が支払えるのかも心配だといいます。今の住環境は気に入っており、近くで販売中の約6,000万円の新築マンションが気に入りましたが、購入を決める前に無理のない予算設定をしたいとのご相談です。
■ご家族構成
夫:30歳(年収450万円)
妻:28歳(年収350万円)
■購入物件のご要望
6,000万円の新築マンション
貯蓄:300万円
家賃:13.0万円/月
生活費:12.0万円/月
お小遣い:夫、妻ともに3万円/月
6,000万円の新築マンション購入でシミュレーション
ご家族構成ですが、1年後と3年後に誕生すると仮定し、お子さま2人の4人家族としてシミュレーションしてみましょう。奥さまの働き方についてですが、育休休暇を取りその後復職して時短勤務、お子さま2人が小学校高学年になったらフルタイムで働く想定にしてみましょう。お子さまは2人とも高校から私立の想定で大学まで進学、教育資金は1人あたり約1,500万円かかりますから2人で3,000万円みておきましょう。
では、今後の資金計画のグラフを見てみましょう。
【グラフ①】年度別収支:物件価格6,000万円の場合
【グラフ②】金融資産残高:物件価格6,000万円の場合
上のグラフ①は年度別の収支を表したもので、横軸は年齢を表し縦軸は収支の各金額を表します。また、赤い折れ線が収入、色別の棒グラフが支出になります。色の内訳は大きくオレンジは生活費、その下のベージュ・茶色が税金・社会保険料、青が住宅ローン、緑が教育資金、ピンクが車の買い替えや旅行・リフォーム費用などの支出になります。
下のグラフ②は金融資産残高を表し、横軸は同じく年齢、縦軸は金融資産残高の合計を表します。つまり、0を下回ると赤字つまり資金ショートを起してしまいます。
現在ご夫婦共働きで世帯年収もしっかりありますが、どうしてもお子さまが誕生のタイミングで収入がダウンしてしまうため金融資産残高がマイナスになってしまいました。
Bさん家族の改善ポイントは?
奥様の年収をある程度見込んで住宅ローンを組む場合、どうしても奥様がフルタイムで働けない期間の返済が苦しくなります。Bさんご家族の場合、購入後すぐにその期間を迎えます。対策としては、事前に貯蓄を増やし住宅購入の頭金を準備しておくことです。Bさん家族の場合その方法も検討できますが、貯蓄を増やすことを優先しすぎてしまうと定年後に住宅ローンの返済が何年も残ってしまう可能性もありますので、購入のタイミングをしっかり見極めたいですね。
Bさん家族の場合は、それよりも予算設定を見直すことで無理のない資金計画になりそうです。例えば1,000万円予算を抑え5,000万円とした場合をみてみましょう。
年度別収支:物件価格5,000万円の場合
金融資産残高:物件価格5,000万円の場合
予算の見直しと共に、毎月の生活費を1万円/月削減しましょう。どうにか赤字にならずに収支が成り立ちそうですね。Bさんご家族の場合はお子さまが誕生し、奥様がフルタイムで働くまでの約10年間がポイントになります。その間はなるべく支出を減らすことを検討しましょう。
住宅ローンの組み方を考えるのもひとつの方法です。最初の10年間の支出を抑えたいので、例えば一般的に金利の高い35年固定金利ではなく、それよりも金利を抑えられる「当初10年固定金利」を選択する、または固定よりも金利の低い「変動金利」を選択し10年後に借り換えや繰り上げ返済をする方法もあります。
シミュレーションを実施し、Bさん家族は将来のライフ・プランが明確になり、気持ちが楽になったといいます。お子さまがある程度成長したら資金に余裕も生まれますので、住みかえやリフォームで家族の成長に合わせて住まいを選んで行きたい!とこれからの将来が楽しみになったそうです。
住まいと暮らしのコンシェルジュでは提携するファイナンシャルプランナーと共に資金計画のシミュレーション(ライフ・プランニング)を実施しております。中立な立場のコンシェルジュと一緒に「無理のない予算」を見つけませんか。初回相談時に資金計画のシミュレーションをご希望の場合は「ライフ・プランニング希望」とお申し付けの上、来店ご希望日の日程候補をいくつかお知らせください。また定期的に「住まいの予算の決め方「個別」住宅資金相談会」を開催しております。ぜひご参加ください。