中古のタワマンは売れないって本当?売れにくいタワーマンションの特徴と解決策を紹介

中古のタワマンは売れないって本当?売れにくいタワーマンションの特徴と解決策を紹介

新築マンション市場では人気のタワーマンションですが、なぜか中古物件になると「タワマンは売れにくい」と言われるようになります。

特に競合マンションが多いエリアでは、中古のタワマンを売りに出しても買い手が見つからず、売れ残るケースも見られるようです。

この記事では、中古のタワマンが売れないのはなぜなのか、売れにくいタワーマンションの特徴や高く売るための解決策を紹介していきます。

中古のタワマンが売れないのはなぜ?

タワーマンションと聞くと、みんなの憧れというイメージがありますよね。

せっかくマンションを購入するなら、タワマンに住みたいという方も多いでしょう。

ですが、なぜか中古マンション市場においてタワーマンションは、売れにくい物件に分類されてしまいます。

まずは、なぜ中古のタワマンが売れないのか、その理由を見ていきましょう。

中古でも価格が高い


タワマンは眺望や日当たりの良さ、共有施設や設備の高級さなどから、中古でも資産価値が下がりにくいのが特徴です。

特に、駅直結や駅近など条件の良い立地に建つ中古のタワマンは、築年数が経過しても価格は大きく変わらない傾向にあります。

しかし、築年数の割に価格が高い中古のタワマンは、買う側からすると割高に感じてしまうのも事実です。

「この価格なら、中古よりも新築マンションがいい」と考える方が多いため、中古のタワマンは売れにくくなってしまいます。

新築の需要が高い


1990年代以降、新築のタワーマンションは次々と建設されています。

2008年9月のリーマンショック、2011年の東日本大震災の影響で建設数は減少したものの、2020年、2021年は1万戸以上の新築タワーマンションが竣工しました。

新型コロナウィルス感染症の影響で、2022年の竣工数は1万戸を下回ったものの、2023年には1万7,000戸が竣工予定とされています。

さらに、都心部だけではなく地方でも超高層大規模開発や複合再開発プロジェクトなどが控えていることから、今後もタワーマンションが数多く完成することが見込まれています。

資金力のある富裕層は新築マンションを購入する傾向にあるため、結果として中古のタワマンが売れ残るケースが増えてしまうのです。

参考:株式会社不動産経済研究所「-超高層マンション動向 2023-」

競合マンションが多い


周辺に競合となるタワーマンションが多い場合、築年数が経過した中古のタワマンは売れにくい傾向にあります。

特に、タワーマンションが集積する東京湾岸エリアなどは、新築タワマンが次々と供給されるため、中古タワマンの需要が低下してしまうのです。

需要と供給のバランスが乱れてしまうと、中古のタワマンは売れないだけではなく、価格が一気に暴落する可能性もあります。

大規模修繕費が高い


需要と供給以外にも、中古タワマンが売れない理由の一つに大規模修繕費が挙げられます。

タワーマンションの大規模修繕は、新築から20年前後で行われるケースが多く、数十億の費用がかかることも珍しくありません。

もともと月々の修繕積立金が高めに設定されてはいるものの、それでも不足する場合は、追加で請求されることになります。

災害リスクが懸念される


高層の建物であるタワマンは、構造にもよりますが、長周期地震動といった現象が発生するなど地震による揺れに弱いというイメージを持たれやすいです。

実際に、建築基準法をクリアしたタワーマンションでも、強い地震が発生すれば高層階ほど揺れを感じやすくなり、エレベーターや水道などのライフラインが止まる可能性もゼロではないでしょう。

一方で、 高度な技術を駆使した地震対策がとられているタワーマンションも多く、中古のタワマンだからといって、 必ずしも地震による災害リスクが高いわけではありません。

とはいえ、「タワーマンションは地震に弱い」というイメージが先行していることは、中古タワマンが売れない原因の一つだと考えられます。

課税強化の動きがある


中古のタワマンは、これまで相続税の節税対策に用いられてきました。

タワーマンションは、時価は高いものの相続税評価額は低いという特徴があり、このことを利用した節税スキームは「タワマン節税」と呼ばれ、富裕層からの注目を集めていたのです。

しかし、タワマン節税が流行し、いきすぎた節税が多発していることから、今後は課税強化の動きがあります。

中古のタワマンを購入しても、これまでのように大きな節税メリットが得られる可能性が低くなり、富裕層からの人気が落ちてしまっているのが現状です。

売れにくい中古タワマンの特徴

ただでさえ売れにくいと言われている中古のタワマンですが、以下のような特徴に当てはまる場合は、さらに注意しなければなりません。

立地・景観が良くない


中古に限らず、新築のタワーマンションでも、立地や景観が良くなければ売れにくい傾向にあります。

  • 駅から遠い
  • 学校から遠い
  • 部屋からの眺めがイマイチ
など
このような条件に当てはまる中古のタワマンを売却するには、それなりの工夫が必要です。

低層階で日当たりが良くない


タワーマンションの低層階には以下のようなデメリットがあり、高層階よりも人気が集まりにくいのが特徴です。

  • 日当たりがよくない
  • 周辺の騒音が気になる
  • 高層階の人に対するコンプレックスを抱いてしまう
  • セキュリティ面で不安がある
  • 虫が発生しやすい
など
なかでも日当たりは、中古タワマンの売れやすさを左右する重要なポイントです。

とはいえ、タワーマンションの低層階には、低層階ならではのメリットもあります。

低層階の中古タワマンを売り出すときは、メリットとデメリットを整理して、適切にアピールすることが大切です。

築年数15年以上


前述の通り、タワーマンションは築20年前後で大規模修繕工事を行うケースが多いです。

大規模修繕工事が始まると、修繕積立金の金額が上がったり、工事のための一時金として追加費用を請求される場合もあります。

また、タワーマンションの大規模修繕は、足場を組んだり、ゴンドラを吊り下げたりなどの特別な工程が必要となり、天候などの影響も受けやすいことから、工事期間も長くなるのが一般的です。

低中層マンションの大規模修繕工事は6ヶ月~1年程度が目安ですが、大規模なタワーマンションの場合、工期が2年におよぶケースも存在します。

中古のタワマンを購入しても、数年後に大規模修繕工事のタイミングが訪れるとなると、費用面や煩わしさから敬遠されてしまうこともあるようです。

周辺の学校の定員数がオーバーしている


タワーマンションが集積しているエリアでは、人口が急激に増えたことで周辺の小学校・中学校の定員数オーバーが相次いでいます。

近くに学校があるにも関わらず、電車での越境通学を余儀なくされるケースもあるようです。

子どもの教育環境を考えるにあたって、これは見過ごせない問題です。

そのため、近くの学校に通えないという理由で、中古タワマンの購入を見送られてしまう可能性も十分考えられます。

中古のタワマンを高く売るには?4つの解決策

中古のタワマンは売れにくいと言われていますが、工夫次第で売却を成功させることは可能です。

続いては、中古のタワマンを高く売却するために有効な4つの解決策を紹介します。

築年数が浅いうちに売却する


中古マンション市場では、築浅の物件に人気が集中します。

できるだけ高値で売りたい場合は、築年数が浅いうちに売却を検討するほうが良いでしょう。

ただし、売るタイミング(所有期間)によって、譲渡所得税の税率に差が生まれる点には注意しましょう。

譲渡所得税について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。

不動産売却にかかる費用を一覧で紹介!目安や相場を知ろう

複数の不動産会社に査定を依頼する


中古のタワマンを売却しようと決めたら、複数の不動産会社に査定を依頼することをおすすめします。

不動産会社にはそれぞれ得意分野があるので、その地域でのタワーマンションの販売実績を見て、実績のある不動産仲介会社2~3社に査定を依頼すると良いでしょう。

ホームステージングで売り出す


ホームステージングとは、売却活動中の不動産について、室内に家具や小物を配置してモデルルームのように演出するサービスのことです。

内覧時の印象を格段にアップさせることができるため、成約率の向上が見込まれます。

中古のタワマンを売るにあたってホームステージングを希望する場合は、まず不動産会社に相談しましょう。

数万円〜数十万円の費用がかかる場合もあるため、納得いく売却価格での成約が見込めるのかどうか、慎重に検討することが大切です。

不動産コンシェルジュに相談する


売れにくい中古タワマンの売却活動は、不動産コンシェルジュなどを活用し、専門家に相談しながら進めてみてはいかがでしょうか。

東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」では、豊富な専門知識と経験を有するコンシェルジュが、中立の立場でお客様の売却活動をしっかりサポートします。

相談料は無料です。「何から始めればいいか分からない」「不動産会社選びをサポートしてほしい」など、中古タワマンの売却にお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

コンシェルジュって何をしてくれるの?《売却編》

中古のタワマンは売れる!早めの対策で高く売却しよう

中古のタワマンは売れにくいイメージを持たれがちですが、できるだけ早く、高く売るには、売却時期の見極めと適切な不動産会社選びが重要なポイントになります。

中古のタワマンの売却活動にお悩みの方は、ぜひ東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」をご活用ください。

複数の不動仲介産会社への査定依頼はもちろん、面談にも同席し、プロ目線でのアドバイスをさせていただきます。

面倒な手続きやお断りの代行はコンシェルジュが行いますので、中古タワマンの売却活動にかかるお客様の負担を軽減することも可能です。

ご相談は店舗またはオンラインで承っておりますので、お気軽にご利用ください。