マンションの売却活動を成功させるには、あらかじめ注意点について理解しておくことが大切です。
この記事では、売主が理解しておくべきマンション売却の注意点、失敗しないためにすべきことを詳しく解説します。
マンション売却の基本的な流れ
マンションの売却活動は、以下の流れで進めるのが基本です。
- 査定依頼
- 必要書類の準備
- 媒介契約の締結
- 売却活動
- 売買契約の締結
- 決済と引き渡し
詳しい流れやかかる期間の目安については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
マンション売却の流れを分かりやすく解説!期間の目安とスケジュールについて
マンション売却前の注意点
まずは、マンションの売却活動を始める前、準備期間における注意点について説明します。
査定額だけで不動産仲介会社を選ばない
マンションの売却時には、複数の不動産仲介会社に査定を依頼しましょう。
提示された査定額やサービス内容を比較しながら、媒介契約を結ぶ不動産仲介会社を選ぶのが一般的な進め方です。
ただし、査定額だけを見て選ぶのは危険です。
なかには、媒介契約を締結するために、わざと高額の査定額を提示する不動産仲介会社もあります。
必ずしも「査定額=売却価格」になるとは限らないため、注意が必要です。
信頼できる不動産仲介会社かどうかを見極めるには、以下のような点に着目しましょう。
- エリアに精通しているかどうか
- 信頼できる担当者か
- マンションの売却を得意としているか
- 売買に伴うサービスはあるか
また、媒介契約には、1社のみとしか契約できない「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」と、複数社と同時契約が可能な「一般媒介契約」の3種類があります。
不動産仲介会社とどの種類の媒介契約を締結すべきかも含めて、慎重に検討することが大切です。
売り出すタイミングを見極める
マンションの売却活動をスムーズに進めるには、売り出すタイミングを見極めることも大切です。
一般的に、中古マンションの需要は、毎年2〜3月頃に高まると言われています。
なぜなら、入学や就職、転勤、転職などで4月から新生活をスタートする人が増えるからです。
反対に、1月と8月、新生活がスタートした後の4〜5月は、マンションの需要が低い時期だと言われています。
売却を急ぐ必要がないのであれば、売れやすいタイミングを見極めたうえで、マンションの売却活動をスタートしましょう。
安易なリフォームは行わない
築年数が古いからこのままでは売れない、リフォームが必要だろうと考える方もいます。
しかし、マンション売却を目的としたリフォームはおすすめできません。
中古マンションの購入を希望する方のなかには、リフォームを前提としているケースも多いです。
費用をかけて売主側がリフォームをしても「自分好みにリフォームしたかったのに」と思われてしまうことも考えられます。
また、リフォーム代金を売却価格に上乗せして販売すると、さらに売れにくくなってしまう可能性が高いです。
築年数が古いマンションの印象を良くするには、ハウスクリーニングを入れて水回りを綺麗にしたり、使わないものをレンタル収納サービスに預けて、部屋を広く見せたりする方法が有効です。
マンションの売却活動中の注意点
続いては、マンションの売却活動中の注意点について説明します。
売り出し価格は相場を考慮する
マンションの売り出し価格は、近隣物件の売買相場を調べたうえで、適切に設定することが重要です。
高く売りたい気持ちは分かりますが、相場に見合わない価格で売り出しても、売れ残る可能性が高くなります。
マンションの売却時には、不動産仲介会社に支払う仲介手数料、場合によっては譲渡所得税などの支払いが必要になるため、周辺マンションの売買相場と発生する費用を考慮したうえで、適切な価格を設定するようにしましょう。
売却にかかる費用については、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
内覧対応はできるだけ優先する
居住中の物件を売却する場合、基本的には売主も内覧対応を行う必要があります。
特に週末は内覧予約が入る可能性が高いため、できるだけ予定を調整して空けておくことをおすすめします。
内覧をせずに、中古マンションの購入を決める人はそう多くはありません。
つまり、積極的に内覧対応をしたほうが、成約する可能性は高いということです。
また、内覧対応は貴重なアピールの場にもなります。
内覧者からの質問には丁寧に答えることを心がけ、住みやすさや暮らしやすさなどは、しっかりアピールするようにしましょう。
良い印象を与えられるように、内覧前には片付けや掃除を徹底するのもポイントです。
家具や日用品が置かれていると、空室のマンションに比べて部屋が狭く見えてしまうため、不用品は処分する、普段使わない荷物はレンタル収納サービスに預けるなどして、部屋を広く見せる工夫をすると良いでしょう。
成約までの目標期間を設定する
マンションを売ろうと決めてから実際に成約するまでの期間は、およそ3〜6ヶ月だと言われています。
しかし、場合によってはそれ以上に時間がかかってしまう可能性もあります。
不動産仲介会社に依頼する際に、「○ヶ月以内に売却したい」など、あらかじめ目標期間を設定しておくと良いでしょう。
高く売りたい、早く売りたいなどの希望を伝えて、優先順位を設定することも大切です。
安易な値下げは行わない
マンションの売却活動では、計画的な価格の見直しは必要ですが、一定期間売れないからといって、計画的ではない値下げを行うことはおすすめしません。
マンションが売れない原因は複数あり、値下げをすれば必ず売れるとは限らないからです。
中古マンションが売れないときの対策方法は、以下の記事でも詳しく解説しています。
売るために何をするべきかは、不動産仲介会社と相談しながら慎重に検討していきましょう。
マンションの売却後の注意点
最後に、マンション売却後の注意点を紹介します。
引越し準備を始める
居住中のマンションの売買契約が成立したら、引越し準備を進めましょう。
新居への住み替えを検討している場合は、売却活動と同時に物件探しを始めておくのがポイントです。
不用品などは前もって処分しておくと、内覧時に部屋を広く見せることにもつながります。
受け取った手付金はすぐに使わない
マンション売却が成約すると、買主から手付金を受け取ることになります。
ある程度まとまった金額が入金されますが、あくまでも手付金のため、すぐに使わないように注意しましょう。
例えば、購入予定者が住宅ローンの審査に落ちてしまった場合など、売買契約が白紙になる可能性はゼロではありません。
確定申告を忘れない
マンションの売却によって利益が発生した場合は、確定申告が必要です。
売却が成立した翌年2月16日〜3月15日の期間内に、管轄の税務署に確定申告の書類を提出し、納税をしましょう。
確定申告に必要な書類は、前もって準備しておくとスムーズです。
マンション売却には注意点がたくさん!失敗しないためにどうする?
マンションの売却時には、注意点が多数あります。
注意点を踏まえて売却活動をスタートしなければ、売却期間が思いのほか長引いたり、希望の価格で売却が成立しなかったりと、失敗に終わってしまう可能性が高いです。
マンションの売却活動を失敗なくスムーズに行うには、不動産の専門知識を有するコンシェルジュに相談し、アドバイスを受けながら進めてみてはいかがでしょうか。
東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」は、専門家がマンション売却をサポートしてくれる無料相談窓口です。
以下の手続きを、ワンストップで対応いたします。
- プロ視点でのアドバイス
- 不動産仲介会社への査定依頼
- 打ち合わせへの同席
- 面倒なお断りの代行
もちろん、マンションがなかなか売れないときに対処法のアドバイスをしたり、売却後の引越しや確定申告についても適切なサービスや専門家の紹介が可能です。
専門家のアドバイスを受けながら二人三脚でマンション売却を進められれば、初めてでも安心してスムーズに進められます。
マンション売却の注意点はコンシェルジュに相談しよう
マンション売却を成功させるには、あらかじめ注意点を理解したうえで、ぜひ専門家の力を借りてみてください。
東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」では、店舗またはオンラインでお客様からのご相談を承っております。
マンションの売却活動時には、ぜひお気軽にご活用ください。