借地権付き建物は売れないって本当?売れにくい理由と売却の流れを紹介

借地権付き建物は売れないって本当?売れにくい理由と売却の流れを紹介

借地権付き建物には、一般的な不動産物件よりも価格が安く、土地の固定資産税・都市計画税がかからないなどのメリットがあります。

「借地権付き建物は売れない」「借地権付き建物の売却は難しい」と言われることがありますが、東急沿線エリアでは世田谷区・品川区・大田区などで借地権のご相談も多く、絶対に売れない物件ではないのでご安心ください。

この記事では、借地権付き建物が売れにくいのはなぜか、売却するときの具体的な流れやスムーズに売る方法を紹介します。

借地権付き建物とは

借地権付き建物とは、借りた土地の上に建築された建物を指します。

一般的な建売住宅は、土地と建物がセットになって販売されています。

しかし、借地権付き建物の場合、土地については地主が保有したままの状態になっています。

つまり、「建物は所有しているが、土地は借りている」という状態が、借地権付き建物なのです。

借地権付き建物は売れない?売れにくい4つの理由

借地権付き建物には、一般的な「土地+建物」の建売住宅と比較して、価格が安いというメリットがあります。

しかし実際には、あまり人気がなく、売れにくいのが現状です。

まずは、借地権付き建物が売れない理由を理解しておきましょう。

借地料の支払いが必要


借地権付き建物を購入した場合、住宅ローンの返済とは別に、毎月借地料にあたる地代を支払わなければいけません。

賃貸住宅のように、住み続ける限りは一生地代の支払いが続くため、「せっかく家を買ったのに」と残念な思いをする方も多いようです。代わりに、所有権ではないため「固定資産税」の支払い義務は生じません。

リフォーム・建て替えに地主の許可が必要


借地権付き建物の場合、勝手に一定規模以上のリフォームや建て替えを行うことはできず、その都度、地主の許可をとらなければいけません。

建物の所有権は自分にあるはずなのに、自由度が低いことにデメリットを感じる方も多いです。

売却時にも地主の許可が必要


借地権付き建物は、売却をする際にも地主の許可が必要です。

売りたいときに勝手に売れるわけではなく、誰にでも売れるわけではないので、注意しなければいけません。

住宅ローンの審査に通りにくい


借地権付き建物は、土地の所有権が地主にあることから、差し押さえの難易度が高いです。

金融機関にとっては、いざという時すぐに差し押さえができないリスクがあるため、通常の建売住宅に比べて、住宅ローンの審査に通りにくくなっています。


家の購入では、住宅ローンを組む方がほとんどです。

そのため、審査に通りにくい借地権付き建物の売却活動は難しくなってしまうのです。

借地権付き建物を売却するときの流れ

借地権付き建物を売却する方法は、通常の物件とは少し異なります。

ここからは、借地権付き建物を売却するための基本的な流れについて説明します。

まずは地主に相談する


借地権付き建物を売却するには、地主の許可が必要です。

まずは、地主に「建物を売却したい」という旨を相談してみましょう。

地主との交渉をスムーズに進めるには、普段から円滑な関係を築いておくことが大切です。

売却方法を決める


借地権付き建物の売却方法としては、以下の5つがあります。

②~④は地主側に特別な事情がある場合に限るため、借地権付き建物の売却は①または⑤の方法で行われるのが一般的です。

借地権付き建物の売却方法注意点
①借地権+建物を売る
  • 売主は地主に対して承諾料の支払いが必要なケースもある
  • 買主は地代を支払い続ける必要がある
②建物のみを地主に売る
  • 借地権は消滅し、土地と建物が地主のものになる
③底地権を買い取ってから売る
  • 土地を購入するための費用がかかる
④底地+借地権をセットで売る
  • 地主と協力して売却活動を進める必要がある
⑤不動産会社に直接売る
  • 借地権付き建物の買取が可能な不動産会社は少ない

不動産会社と契約する


借地権付き建物を第三者に売る場合は、不動産仲介会社と契約を締結します。

売れにくい借地権付き建物をスムーズに売るには、不動産会社の見極めが重要です。

地域や周辺エリアに精通していて、借地権・借地権付き建物の売買実績がある不動産会社を選ぶようにしましょう。

売却活動を行う


不動産会社との契約が成立したら、いよいよ売却活動がスタートします。

売却活動では、「価格の安さ」「土地の固定資産税・都市計画税がかからない」など、借地権付き建物ならではのメリットをしっかりと打ち出しましょう。

今すぐ売りたい場合は、不動産買取サービスを利用するという方法もあります。

第三者に売る場合に比べて買取価格は安くなる傾向にありますが、比較的短期間で資金化できるというメリットがあります。

決済・引き渡しを行う


第三者や不動産会社への売却が決まったら、売買契約を締結し、決済と引き渡しを行います。

契約書の締結から決済・引き渡しまでは、1~2ヶ月程度の猶予があるのが一般的です。

その間に、新たな住居の手配や引越しなどを済ませておきましょう。

売れにくい借地権付き建物をスムーズに売る方法

借地権付き建物は、土地が自分のものにならないというデメリットが大きく、なかなか売れないのが現状です。

しかし、通常の一戸建て物件よりも価格は安いため、買主にとってもメリットはあり、絶対に売れないというわけではありません。

売れにくい借地権付き建物をスムーズに売却する方法としては、専門家に相談し、アドバイスを受けることをおすすめします。

東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」なら、不動産に関する豊富な知識と経験・資格を有するコンシェルジュが、お客様の売却活動を中立の立場でサポートさせていただきます。

例えば、以下のようなサポートが可能です。


  • 借地権付き建物の売却実績に優れた不動産会社の紹介
  • 不動産買取サービスを提供する不動産会社の紹介
  • 売却スケジュールの設定
  • 売却に関するプロ視点でのアドバイス
  • 不動産会社との交渉への同席
  • 不動産会社への断りの連絡代行


また、内覧準備や売却後に必要な不用品処分サービス、収納代行サービスなどのご紹介も行います。

200社以上の提携先から、お客様に合った会社を紹介させていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。

借地権付き建物は地主の許可があれば売れる!専門家に相談しながら進めよう

借地権付き建物の売却には、地主の許可が必要です。

建物の所有者が勝手に売却活動を進めることはできないので、注意してください。

地主の許可が取れたら、本格的に売却活動をスタートさせていきましょう。

借地権付き建物は売れにくいと言われているものの、絶対に売れないわけではありません。

「価格が安い」「固定資産税がかからない」などのメリットを全面に打ち出しながら、上手に売却活動を行ってくれる不動産会社を選びましょう。

不動産会社の選び方が分からない、そもそも何から始めるべきか分からないという方は、専門家の力を借りるのも一つの方法です。


東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」では、住まいの専門家がお客様の売却活動をサポートさせていただきます。
ご相談は無料です。店舗またはオンラインでお気軽にご相談ください。