家を売却するにあたって、まずは価格の目安を知るために査定を行うのが一般的です。
しかし、家の査定をしたことがあるという方はかなり少なく、どこに頼むべきか分からないという方も珍しくありません。
本稿では、家の査定はどこに頼むのが良いのか、おすすめの依頼先や注意点について解説します。
家の査定はどこに頼むのがおすすめ?
家の査定の依頼先としては、主に以下の4つがあります。
- 不動産仲介会社
- 不動産鑑定士
- 不動産一括査定サイト
- 不動産コンシェルジュ
まずは、それぞれの依頼先の特徴、メリット・デメリットを見ていきましょう。
不動産仲介会社に依頼
不動産仲介会社は、家の売却活動を行い、売り手と買い手の間に入って交渉や契約などを仲介する役割を担います。
不動産仲介会社の場合、家の査定は無料で行うケースがほとんどです。
家の査定をした不動産仲介会社にそのまま売却活動を依頼し、買い手が見つかって契約が成立すれば、不動産仲介会社に仲介手数料を支払うという流れになります。
不動産仲介会社に家の査定を頼むと、豊富な実績と経験に基づく査定をしてもらえて、売却活動まで依頼できるので、安心感があるというメリットがあります。
ただし、不動産仲介会社は自社の取引データから相場を割り出すため、そのエリア内での売買実績がどれくらいあるかによって査定結果は異なります。
より正確な相場価格を把握するには、そのエリアに精通した不動産仲介会社 複数社に査定を依頼する必要があるでしょう。
不動産鑑定士に依頼
不動産鑑定士とは、不動産の客観的な価値を査定してくれる国家資格保有者です。
より客観的な査定をしてもらえるため、家の売却を目的とするよりも、相続による遺産分割や離婚による財産分与で依頼するケースが多いです。
不動産鑑定士に家の査定を頼むと、公的な証明書(不動産鑑定書)を発行してもらえるというメリットがあります。
ただし、証明書の発行は有料で、家1軒(土地と建物)につき15〜30万円ほどの費用がかかります。
不動産一括査定サイトを利用
不動産一括査定サイトとは、一度の申し込みで複数の不動産仲介会社に家の査定を依頼できるサイトのことです。
無料で利用できるケースが多く、手間をかけずに複数の不動産仲介会社から査定額を受け取れるというメリットがあります。
ただし、不動産一括査定サイトを利用した後、複数の不動産仲介会社からしつこく営業電話がかかってくるなど、トラブルも多いのが特徴です。
なかには、他社との競合を想定してあえて高額の査定額を提示してくる不動産仲介会社もあり、査定額がそのまま販売価格に反映されるわけではないため、注意しましょう。
不動産一括査定サイトを利用する際の注意点については、以下の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
不動産一括査定にはデメリットもある!仕組みや使い方、注意点を解説
不動産コンシェルジュに相談
不動産コンシェルジュとは、依頼主と不動産仲介会社の間に立って、中立な立場からアドバイスを行う専門家のことです。
宅地建物取引士や建築士などの有資格者や、不動産仲介会社やハウスメーカー、リフォーム会社などでの豊富な実務経験をもつ人材が、不動産に関係する手続きや暮らしのサポートをしてくれます。
家の査定を不動産コンシェルジュに頼むと、不動産仲介会社への査定依頼を代行してもらえるというメリットがあります。
コンシェルジュが家の査定を依頼するのは、信頼できる不動産仲介会社2~3社のみです。
不動産一括査定サイトを利用した後のように、しつこい営業電話がかかってくることはありません。
提示された査定額の見方や比較ポイントのアドバイスももらえて、実際どの不動産仲介会社と契約するべきかも、コンシェルジュに相談しながら決めることができます。
不動産コンシェルジュについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」では、不動産仲介会社への査定依頼を代行させていただくのはもちろん、不動産仲介会社との打ち合わせに同席することも可能です。
不動産仲介会社ごとに異なる提案の見方、選び方についてもアドバイスさせていただきます。
また、依頼先以外の不動産仲介会社へのお断りはコンシェルジュが代行するので、ご安心ください。
ほかにも、住まいのちょっとした疑問やお困りごとの相談をはじめ、リフォーム会社やハウスクリーニング会社のご紹介選定、依頼先選定のサポートなど、さまざまなご相談を無料で承っております。
豊富な知識・経験を有するコンシェルジュがお客様のお悩み・疑問にお応えし、暮らしに役立つサービスをご紹介しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
家の査定を依頼するときの注意点
家の査定は、どこに頼むかも重要ですが、依頼の仕方も大切です。
続いては、家の査定を依頼する際に押さえておきたいポイント、注意点を説明します。
自分でも相場を調べておく
不動産仲介会社から提示される査定額が、必ずしも適正とは限りません。
家の査定を依頼するときは、あらかじめ周辺の物件相場を自分でも調べておきましょう。
仮に周辺の相場と査定額が合わない場合は、なぜそのような査定額になるのか、その理由を不動産仲介会社に確認するのがおすすめです。
家の査定相場を自分で調べる方法としては、以下の3つがあります。
- レインズマーケットインフォメーションを使う
- 土地総合情報システムを使う
- 不動産情報サイトで物件情報をみる
レインズマーケットインフォメーションは、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営するサイトです。直近1年間の不動産取引情報を調べることができます。
また、国土交通省が提供する土地総合情報システムでは、不動産の取引価格、地価公示・都道府県地価調査の価格を検索することができます。
さらに、売り出し中の物件については、不動産情報サイトで調べてみるのも有効です。
ただし、家の販売価格と査定額は異なるものなので、混同しないように注意しましょう。
希望の売却時期や価格を伝える
家の売却にあたって以下のような要望がある場合は、査定依頼時に伝えておくと、査定額と販売価格の差を縮めることにつながります。
- 売却時期(いつまでに売りたい)
- 売却価格(ローンの残債、最低でもいくら以上で売りたい)
- 広告は出さないで欲しい(近所の人に知られたくない)
- リフォームや修繕はしたくない(費用や手間をかけたくない)
- 内覧は平日にして欲しい
など
今すぐ売りたい、1ヶ月以内に売りたいなどの希望がある場合、相場よりも家の査定額が低くなることが想定されます。
また、あまりにも要望が多い場合も同様に、売りにくい物件と判断されて、低めの査定額を提示される可能性が高いです。
アピールポイントはしっかり伝える
査定額と販売価格の差を縮めるという意味では、アピールポイントを伝えることも大切です。
例えば、築年数が経過していて、一般的には売れにくいとされる家でも、耐震基準適合証明書や住宅性能評価書、修繕工事の履歴をまとめた資料などがあると、査定の際にプラスに働く可能性があります。
家の査定をどこに頼むか迷ったら、不動産コンシェルジュに相談しよう
家の査定をどこに頼むかについては、いくつかの選択肢があります。
「手間をかけずに複数の不動産仲介会社に査定依頼をしたい」「しつこい営業電話がかかってくるのは避けたい」「査定の段階で家の中まで見て欲しくない」「不動産仲介会社との接触はまだ先にしたい」などの希望がある場合、まずは不動産コンシェルジュに相談するのがおすすめです。
東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」は、宅地建物取引士や建築士などの資格を有する専門家が、お客様に最適な不動産仲介会社を紹介させていただく無料相談窓口です。
売却を検討している 家の査定に関するサポートはもちろん、場合によっては賃貸や建て替えなど他の選択肢のご提案代行もさせていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。