【実家を売りたい】必ずやるべきこと4つ!手続きの流れや処分の手順を解説

【実家を売りたい】必ずやるべきこと4つ!手続きの流れや処分の手順を解説

「実家を売りたいけれど、進め方や正しい処分方法が分からない…」相続などで空き家になった実家や、今後空き家になりそうな物件 の扱いに困っている方へ!

売却手続きや査定の流れ・注意点を詳しく解説します。

実家を売りたい人がまず対策すべき4つのこと

将来的に実家を売ることを考えているなら、親が元気なうちから検討したり、準備をしておくべきことがあります。

続いては、実家を売りたい人が事前に対策すべき4つのことを紹介します

相続について確認する


まずは、相続についての知識を身につけましょう。

法定相続人とは何か、相続税はいくらかかるのかといった基本的な知識はもちろん、相続手続きの具体的な流れも把握しておくと安心です。

遺言書がある場合、基本的にはその遺言の内容に従うことになります。

既に相続が発生している場合はもちろん、今後相続が発生しそうな場合においても遺言書の作成やその所在を確認しておくことが必要です。

法定相続人が複数いる場合は遺産分割協議が必要な場合もあるため、あらかじめ話し合っておくのも良いでしょう。

また、相続登記は2024年の4月1日から義務化となり、”相続の開始および所有権を取得したと知った日から3年以内”の登記が必須となりました。

不動産の相続には登記の名義変更にあたる所有権移転登記が必要となり、書類の準備や弁護士や税理士、司法書士への相談、申請から完了までの期間などを含めると数カ月かかる場合もあります。

相続が発生した場合は、早めに協議を心掛けましょう。

実家の相続に関する手続きや遺産分割の種類については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

亡くなった親の家を売るにはどうすればいい?手続きの流れや税金について解説

生前贈与を検討する


今すぐに相続をして実家を売りたい場合は、生前贈与という方法もあります。

生前贈与とは、親が生きているうちに実家などの財産を特定の人に譲ることです。

相続対策として行われるケースが多いですが、贈与税の課税対象となる点に注意が必要です。

「相続時精算課税制度」を利用することで一定額の贈与税を非課税とすることもできるので、検討してみるのも良いでしょう。

実家の片付け・生前整理をする


将来的に実家を売る予定があるなら、少しずつでも片付けを始めておきましょう。

実家に住む親と相談したうえで、生前整理をしておくのも一つの方法です。

今すぐ売りたいというケースを除き、実家を空っぽにする必要はありません。

不用品を処分したり、価値があるものは古物買取会社などに買い取ってもらったりするだけでも、実家がきれいに片付き、住みやすくなるでしょう。

東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」では、実家の片付けや生前整理に適した会社の紹介が可能な「終活サポート」を提供しています。

将来的に実家を売りたいとお考えの方はもちろん、実家をバリアフリーにリフォームしたい、老後の生活に不安があるなど、さまざまなご相談を承っております。

片付けや生前整理のサポートをしてくれる会社や各種生活サポートサービスのご紹介などを行っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

売却に必要な書類を用意する


実家を売却するときは、以下の書類が必要になります。

  • 身分証明証(本人確認書類)
  • 印鑑登録証明書・実印
  • 登記済証(権利証)または登記識別情報通知書
  • 固定資産税納税通知書
  • 地積測量図・境界確認書
など

これらをあらかじめ用意しておくと、手続きがスムーズに進むでしょう。

他にも、建築設計図書や耐震診断報告書などがあると、売却活動に役立ちます。

実家の売却は相続の前と後どっちがいい?

実家を売る場合、相続の前と後ではかかる税金に違いがあります。

結論としては、相続開始後に売却したほうが得になるケースが多いですが、それぞれの違いを知っておくと役立つでしょう。

相続の前なら「譲渡所得税」


相続前に実家を売る場合、かかる税金は「譲渡所得税」です。

譲渡所得税とは、不動産を売却して利益を得た場合にかかる税金で、所有期間が5年を超える不動産を売却した場合は、譲渡益の約20%を納める必要があります。

利用できる特例


相続前に実家を売ったときにかかる譲渡所得税に関しては、以下のいずれかの特例を適用することで、税負担を軽減することができます。

特例内容条件
マイホームを売ったときの特例所有期間の長さに関係なく、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる居住中の家屋を売る、もしくは住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月末までに売ること
特定のマイホームを買い換えたときの特例譲渡益に対する課税を将来(買い換えたマイホームの売却時)に繰り延べることができる特定のマイホームを令和5年12月31日までに売り、代わりのマイホームを買い換えること
マイホームを売ったときの軽減税率の特例長期譲渡所得の税額を、通常より低い税率で計算する軽減税率の特例が適用される「自分が住んでいる家屋を敷地とともに売る」「所有期間が10年を超える」など5つの条件がある

相続前に実家を売る場合は、「マイホームを売ったときの特例」を適用できる可能性が高いです。

相続の後なら「相続税」


親が亡くなった後、住む予定がない実家を売却する場合、まずは相続手続を行います。

実家を相続すると「相続税」が課せられますが、相続税には「3,000万円+(600万円)×法定相続人の数」で算出される基礎控除があり、相続した財産が基礎控除よりも少ない場合、税負担はありません。

利用できる特例


相続した実家を売って利益が出たときは「譲渡所得税」が課せられますが、以下の特例を利用することで、税負担を抑えることが可能です。

名称内容条件
小規模宅地等の特例相続税の負担を減らせる被相続人が、相続の直前まで相続人と生計を共にしていたことなど
相続財産を譲渡した場合の取得費の特例相続税額のうちの一定金額を、譲渡資産の所得費に加算することにより、譲渡所得税の負担を減らせる。相続した財産を相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに譲渡していること、など
被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例譲渡所得の金額から最高3,000万円までを控除できる。相続した空き家を令和5年12月31日までに売却するなど。「空き家」については複数の条件あり

特例の適用には条件があるので、詳しい内容は国税庁のHPで確認しておくと良いでしょう。

実家を売る手順・手続きの流れ

続いては、実家を売る手順について、具体的な流れを説明します。

不動産査定を依頼する


まずは、実家にどのくらいの資産価値があるのかを知るために、不動産査定を依頼しましょう。

不動産査定は、不動産会社が無料で行ってくれるケースが多いです。

ただし、不動産会社によって査定基準は異なるため、複数の会社に依頼して、比較検討することが重要です。

また、相場以上の強気な査定額を提示される可能性もあるため、査定額だけで判断するのではなく、総合的にみて信頼できる会社を選ぶようにしましょう。

東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」は、不動産の専門知識を持つコンシェルジュが、売却に関する会社選びのサポートやアドバイスを無料で行うサービスです。

不動産査定も承っており、独自の基準で厳選した信頼できる不動産会社2〜3社への一括査定依頼が可能です。

ご希望されないお客様へは、直接営業の電話が入らないよう依頼をしたり、面談日程の調整も行います。

手間をかけずに不動産査定を行いたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

不動産会社を決める


不動産会社には、仲介会社と買取会社があります。

一般的には、まず不動産仲介会社に依頼をし、一定期間売却活動をしても買い手が見つからなかった場合に不動産買取を検討するケースが多いです。

仲介会社は、買い手を見つける売却活動をサポートしてくれる会社です。

仲介会社に依頼する場合は、物件の引き渡し時に仲介手数料を支払う必要があります。

一方、買取会社は、物件を直接買い取ってくれる会社です。

仲介よりも売却金額は低くなる可能性はありますが、スピーディーに売却できるというメリットがあります。

東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」では、査定依頼をした不動産会社のなかから、実際に契約をする1社を選ぶための比較検討のアドバイスもさせていただきます。

不動産会社との面談にコンシェルジュが同席したり、依頼しない不動産会社へのお断りを代行することも可能です。

どの不動産会社を選べば良いか分からないという方も、ぜひお気軽にご相談ください。

売却活動を始める


依頼をする不動産会社が決まったら、売り出し価格を決定して売却活動をスタートします。

購入を希望する人が出てきたら、家の内覧をするのが一般的な流れになります。

物件の購入は金額も高く、購入者にとっては人生において大きな決断です。

内覧時の印象は購入するかを決めるうえでとても重要であり、たとえ価格が安く間取りが魅力的でも、内覧時の印象が悪ければ購入を決めてくれません。

物件の印象が良くなるように、片付けを済ませたうえで、ハウスクリーニングなどをしておくと良いでしょう。

すでに実家が空き家の場合は、内覧の対応も不動産会社に任せることが可能です。

売買契約後、引き渡し


売却活動により買い手が見つかったら、売買契約を締結して引き渡しを行います。

売買契約締結後、1ヶ月程度を目処に引き渡しが必要なため、家財道具や不用品が残っている場合は、速やかに処分を行いましょう。

東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」では、不用品処分会社や古物買取会社、レンタル収納サービスなどのご紹介もしております。売却活動のアドバイスと合わせて、売却後に必要となる暮らしのサポートも行っておりますので、ワンストップでのご提案が可能です。

実家を売るときに注意したいポイント

最後に、実家を売るときに注意すべきポイントをいくつか紹介します。

不動産の売却には費用がかかる


実家を売却する際に発生する費用としては、まず仲介手数料があります。

例えば、物件の売買価格が3,000万円の場合、96万円(税抜)の仲介手数料が発生します。

仲介手数料が安いと十分なサービスが受けられない等の可能性もありますが、少なからず発生する費用であることは認識しておきましょう。

また、前述の通り、売却によって利益が発生した場合は、譲渡所得税も課税されます。

ただし、税金については特例によって負担が軽減される可能性も高いので、事前に調べておくと安心です。

不動産売却にかかる費用や税金については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

不動産売却にかかる手数料や諸費用はいくら?相場や抑える方法を解説

すぐに売れるとは限らない


実家の売却においてタイミングも大切です。

実家の状態によっては、売却活動をスタートしたからといって、すぐには売れない可能性もあります。

相続や生前贈与によって実家が自分名義になった後は、実際に住んでいなくても固定資産税などの支払義務が発生します。

また、空き家の状態が長く続くと、建物や設備の劣化が進んでしまい、資産価値を下げる原因となり、不法投棄や犯罪など治安悪化のリスクも高まるため注意が必要です。


一定期間売却活動をしても実家が売れなかった場合は、何らかの対策をする必要があります。

高く売却したい気持ちがあるかと思いますが、長く空き家状態が続くリスクや管理に掛かる費用も理解することも大切です。

具体的な対策方法については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

一戸建ての売却は難しい?売れない原因と対策方法を解説

1年以上売れない家に共通する原因とは?値引き前に試してみたい対策を解説

売った後で後悔することがある


意外に思われるかもしれませんが、実家の売却が成立した後で、後悔する人はとても多いです。

しかし、「売ってしまったけど寂しくなった」「売ってもそれほどお金にならなかった」など、後から後悔しても家は戻ってきません。

また、不動産業者との認識違いによるトラブルが起こり、十分に納得できないまま売却に至る場合もあります。

実家を売って後悔しないためには、売却活動を始める前に、本当に売って良いのか、他の選択肢はないかをじっくり検討することが大切です。

東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」では、売却だけではなく、賃貸や土地活用など、さまざまな選択肢を提案させていただきます。

住まいに関する資格を持つコンシェルジュが親身に対応いたしますので、お気軽にご相談ください。

実家を売りたい人はコンシェルジュに相談しよう

実家を売りたいと考えている場合、まずは専門家に相談し、その意見を参考にしてみてはいかがでしょうか。

将来的な売却であっても、今からやっておくべきことはたくさんあります。


東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」は、お客様の不動産の売却活動をサポートする無料の相談窓口です。不動産仲介会社等での実務経験と、宅地建物取引士や建築士などの資格を持つコンシェルジュが対応します。

お客様のご要望に合わせて、不動産会社はもちろん、税理士や司法書士、不用品処分や古物買取会社の紹介も可能です。Webまたは店舗にて、まずはお気軽にご相談ください。