中古マンション市場でも人気が高いと言われる駅近のマンションですが、必ず売れるとは限りません。
実際に、「駅近マンションなのに売れない」と悩んでいるという方もいるのではないでしょうか。
本稿では、駅近のマンションが売れない原因や対策のポイントについて解説します。
駅近のマンションが売れない5つの原因
駅近にあるマンションなのに売れない場合、どのような原因が考えられるのでしょうか。
まずは、駅近マンションが売れない主な原因を5つ紹介します。
近隣相場より高く売ろうとしている
駅近のマンションは人気物件の一つではありますが、相場とかけ離れた価格を設定すると売れない原因になってしまいます。
「できるだけ高く売りたい」という気持ちは分かりますが、近隣マンションの相場を調べたうえで、適切な価格で売りに出すようにしましょう。
日当たりや眺望が良くない
マンションの人気を左右する要素の一つが、日当たりや眺望です。
いくら駅から近くても、日当たりや眺望が良くない場合は、買い手がつきにくい傾向にあります。
周辺に競合マンションが多い
駅近にはたくさんのマンションが建っているケースが多く、中古物件も多数売り出されています。
周辺に同じような条件のマンションが多く売り出されている場合は供給過多となり、売れない原因になります。
治安・セキュリティに不安がある
マンションがある駅の周辺が繁華街など、治安が悪いと言われている場合は、駅近でも売れにくい傾向にあります。
特にオートロックがついていないなど、マンションのセキュリティに不安がある場合、駅近という立地だけでは売れないケースも多いでしょう。
外観・室内の印象が良くない
駅近マンションであっても、外観が古い、室内の印象が悪いなどの理由で売れないケースもあります。
特に、築年数が古いマンションの場合は注意が必要です。
駅近マンションの資産価値を左右する8つの条件
駅近マンションの資産価値は、以下のような条件に左右されます。
購入を検討する際はもちろんですが、売却時にも把握しておくと、対策を考えるときに役立つでしょう。
駅の利便性
駅近マンションの資産価値は、最寄駅によって資産価値が左右されます。
主要駅や急行が止まる駅、ターミナル駅など、利便性が高く利用者が多い駅の近くにあるマンションのほうが資産価値は下がりにくいでしょう。
駅からの距離
駅からの距離も、マンションの資産価値を決める重要なポイントです。
一般的に「駅近」というと、駅から徒歩5〜7分以内の物件を想定する人が多いようです。
そのため、徒歩5分未満のマンションはかなり人気が高く、売りやすいと言えます。
一方、駅から徒歩で10分以上かかる場合は、資産価値が下がる傾向にあります。
生活利便性
駅から近いだけでは、生活の利便性が高いとは言えません。
例えば、子育て世代には幼稚園・保育園や小学校などが近くにあるマンションが人気です。
また、高齢者世帯は病院が近くにある物件を選ぶ傾向にあるようです。
ほかにも、スーパーやドラッグストア、銀行など、生活に欠かせない施設が周辺にあるマンションの資産価値は高くなります。
地域の発展性
現時点では生活環境が整っていなくても、再開発計画がある、路線が乗り入れる予定がある、大規模な施設が建設される予定があるなど、地域の発展性に期待ができる場合は、マンションの資産価値が高くなります。
駅近マンションを売却する際のアピールポイントになるでしょう。
快適性
駅近マンションの資産価値を左右する条件としては、快適性も外せないポイントです。
例えば、「隣接する建物と距離が近すぎて風通しが悪い」「周辺に線路や大きな道路があり、昼夜を問わず騒音がある」といった物件は、たとえ駅近にあっても資産価値は下がります。
反対に、駅からの距離が10分程度離れていたとしても、日当たりや眺望が良いマンションのほうが売れやすい傾向にあります。
付加価値
マンション独自の付加価値が、資産価値を左右する可能性もあります。
例えば、以下のような付加価値があるマンションは、ある程度の築年数が経っても資産価値が落ちにくいと言われています。
- プールやフィットネスルームがある
- キッズルームがある
- パーティールームがある
- 窓からの眺望が良い
- 非常用自家発電装置がある
- 太陽光発電システムがある
ただし、施設の管理費が負担となる場合もあるので注意が必要です。
希少性
駅周辺にマンションが一つしかなかったり、駅直結のマンションや駅近の中では最も築浅の物件など、希少性が高い場合も資産価値が高くなります。
このような物件ではライバルが少ない分、買い手も見つけやすいでしょう。
管理体制・セキュリティ
管理人がいる、オートロック、監視カメラ付きなど、管理体制やセキュリティがしっかりしているマンションは、資産価値が高くなります。
特に、女性の1人暮らしや小さなお子様がいるファミリー世帯では、セキュリティ面を重視するケースが多いようです。
駅近のマンションが売れないときの対策ポイント
駅近のマンションが売れないときは、以下のようなポイントで対策を検討してみてはいかがでしょうか。
価格が適正かどうか見直す
駅近マンションを売り出しているのに内覧希望者がほとんどいないという場合は、価格設定が高すぎる可能性があります。
周辺の相場を調べたうえで、適正な価格かどうかを見直してみましょう。
内覧準備・対応方法を見直す
内覧希望者が多いのに、なかなか成約しないという場合には、内覧準備や対応に問題がある可能性があります。
室内を整理整頓し、しっかり清掃するなどの準備を徹底するようにしましょう。
特に、水回りなどは入念にチェックする内覧者が多いので、ハウスクリーニングを入れて徹底的に綺麗にしておくと良いでしょう。
また、内覧希望者にしっかりアピールできるように、マンションの魅力を整理してまとめておくのもポイントです。
駅近というだけではなく、実際に住んでみて感じた住みやすさを伝えられるとベストです。
時期を見直す
駅近で魅力的なマンションなのに売れないという場合は、時期を見直すことも検討してみてください。
マンションの売却活動がもっとも積極的に行われるのは、新生活がスタートする直前の2〜3月頃です。
反対に、1月や8月は、なかなかマンションが売れない時期だと言われています。
不動産会社を見直す
マンション売却の成功の鍵を握っているのは、不動産会社です。
不動産会社が積極的に売却活動をしてくれなければ、なかなか買い手を見つけることはできません。
また、不動産会社にはそれぞれ得意分野と不得意分野があります。
駅近マンションをスムーズに売却するには、マンションの売却実績に優れた不動産会社を選ぶ必要があるでしょう。
現在売り出し中の物件が売れない場合、途中で別の不動産会社に切り替えることは可能なので、一度検討してみてはいかがでしょうか。
駅近マンションが売れないときはコンシェルジュに相談しよう
駅近マンションがなかなか売れないときには、なぜ売れないのかという原因を理解したうえで、適切な対策を講じる必要があります。
とはいえ、具体的にどんな対策をすれば良いのか分からない、どの不動産会社に依頼すれば良いのか分からないという方もいるでしょう。
そんなときに活用していただきたいのが、東急株式会社の無料相談サービス「住まいと暮らしのコンシェルジュ」です。
「住まいと暮らしのコンシェルジュ」では、宅建士などの専門家が、お客様の売却活動を中立の立場でサポートします。
相談料は一切無料です。駅近マンションの売却に適した不動産会社の紹介やハウスクリーニング業者の紹介なども可能なので、ぜひお気軽にご相談ください。