越境のご相談実例【前編】 隣家の一部が少し越境しているのですが、自宅はこのまま売れますか?

越境のご相談実例【前編】 隣家の一部が少し越境しているのですが、自宅はこのまま売れますか?

コンシェルジュではお住み替えのご相談も多くいただいており、その中で時々、建物や塀の一部が敷地をはみ出してしまっている、いわゆる越境問題の解決が必要になることがあります。

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これからの住まいを考える「個別」住み替え相談会

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こんなお考え、お悩みありませんか?

「戸建てに住んでいると、維持管理が大変…駅近のマンションに引越したいな…」
「今の家が高く売れそうだったら、そろそろ住み替えを考えたいな」
「息子・娘夫婦の住む家の近くに住み替えられたら、何かあったときも安心よね」
「老後資金も気になるし、どうするべき?」

あなたのお悩みに経験豊かなコンシェルジュがおこたえします。
住まいを売却した場合の相場から、住み替えに関わる費用について、住み替え先の物件の候補選び、スケジュールについてもトータルでコンシェルジュがアドバイス・サポートいたします。
じっくりと考えて行きたい方も、すぐに検討を進めたい方もこの機会に是非ご相談ください。
もちろん、建て替えやリフォーム等の選択肢も含め、ご相談いただけます。

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不動産売却 方針でお悩みの方

ケース1:隣家の塀が越境

A様がご自宅を売却されるにあたり、土地の仮測量を行い境界等を確認したところ、隣家が設置したブロック塀が、ご自宅の敷地に塀の幅分ほど入ってきていることが分かりました。

こうした状況で自宅を売却しようとする場合には、将来お隣のお宅の建て替えの時にこの塀を撤去するというような「覚書」を交わして対応することがよくあります。
ご近所関係がとても円満だったこともあり、A様が直接お隣に相談にいったところ、快く覚書を交わすことをご了承いただけて、スムーズに売却のお話が進みました。

この時は、買主側に覚書対応でのご契約をご納得いただけたことも幸いでした。越境の程度がわずかで、買主が希望する建物を建てるのに支障がなかったというのもあるでしょう。
もし大幅な越境があると、いざ買主が建物を建てようとした際に、建ぺい率等の問題で買主が望む大きさや設計での新築が難しくなることも考えられます。その場合は、売却価格を調整したり、場合により越境している部分の土地を隣家と売買したり、他の解決方法を探っていくことになります。

仮測量等で越境が分かった際には、まずは売却をお任せしている不動産仲介会社の担当とよく話し合い、隣家と「いつ」「誰が」相談に行くのがよいか、どんな覚書をかわしたらよいか、そして買主にはどのように説明していくかなど、確認しながら進めていきましょう。

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境界立会いをお願いされたら、どうすればいい?

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お客様からこんなご相談をいただきました。

長い間、親しくお付き合いさせていただいたお隣さんが、新居にお引越しされて行かれました。
お隣さんの家は不動産会社に売却したようで、いずれ古い家は解体され、新しいものが建つというお話です。
変わっていくさびしさを感じながらも、次はどんな家が建つのかなと気になっていたところに…

ある日突然、「隣の所有者より土地境界確定測量の依頼を受けた」という土地家屋調査士事務所から
「土地境界確定測量についてのご挨拶とお願い」という手紙が届きました。
手紙の内容は、「隣地所有者が土地を売却するに際し、土地の調査、測量をしたい。隣接する土地の所有者同士で境界を確認してほしいため、〇月〇日〇時、現地において立会いをお願いしたい」という主旨のようです。また手紙には、ご担当者の連絡先や代理の人が立会いする場合には、同封の委任状に記名押印して当日ご持参くださいという内容も書かれていました。

日々の暮らしでまったく聞きなれない言葉である「境界立会い」とは…
手紙を受け取ったお客様は、少し戸惑いを感じたそうです。

今回は、境界立会いの重要性について少し触れてみたいと思います。
境界立会とは、隣接する土地所有者同士が境界を確認するためのもので、境界確定測量を行う際に必要な過程です。そして境界確定測量とは、隣地所有者の立会い及び確認や官公署の図面をもとに、土地の境界全てを確定させる測量のことです。

境界立会をお願いするケースには、大きく分けて4つあります。
① 土地を売買するために正確な面積を確定する必要があるとき
② 土地を分割するために分割登記を申請するとき
③ 垣根や塀を越境しないよう境界を明確にする必要があるとき
④ 境界標がはっきりしていないとき

今回は「①土地を売買するために正確な面積を確定する必要があるとき」のケースにあたります。
今は売買契約成立条件として、土地面積の確定や境界の確認を求められることが多く、買主としては当然に境界確定測量図があるほうが望ましいと考えます。
そのため、売主からすれば境界立会いは非常に重要なものになります。

境界立会いの依頼を受ける側からすれば、自分にはあまり関係ないと思ってしまう方もいるかもしれませんが、これは自分の大切な土地とお隣さんの土地との境界を決める大切な作業です。
隣地所有者同士がしっかりと確認し合い、正確な測量をして境界を確定させることでお互いの利益にもなり、将来の境界トラブルの予防策にもつながります。

もしかしていつかは自分が依頼する側になるときがあるかもしれません。境界の確認はお互い様の行為でも
あります。聞きなれない言葉が多く、戸惑われる方もいらっしゃると思いますが、ここは気持ちよく境界立会いにご協力されることおすすめします。

また、境界立会いの際、土地家屋調査士からの説明で理解できない内容や明示された境界に納得できない
場合などがあれば、直ぐにその旨を当該土地家屋調査士へ相談・確認するようにしましょう。

また、ご自身が売却や建て替えを検討しようとていて、隣地との境界にご不安がある方もいらっしゃると思います。そのような場合は、売却や建て替えと並行してどう検討をすすめていくのがおすすめか、コンシェルジュが状況を伺いアドバイスいたします。提携する不動産会社やハウスメーカーも併せてご紹介しますので、まずはコンシェルジュにご相談ください。

2020/06/03

土地

2020/06/03

ケース2:隣家の軒が越境①

また別のケースでは、隣家から覚書を交わすことを拒まれて、ご自宅売却に苦労されたこともあります。B様のお住み替えの相談でご自宅査定にお伺いした際、不動産仲介会社の担当者が、隣家の軒の一部が越境してきていることに気づきました。

B様ご自身は、越境されていることは以前から認識されていたそうですが、今の生活上は何も支障が無いため、売却の際に問題になるとは全く思っていらっしゃいませんでした。そこで仲介担当からお客様に、売却にあたっては買主に越境の事実を説明する必要があることをご説明し、ちょうど購入検討者が出てきたタイミングでしたので、隣家に覚書のご相談が出来そうか、現在のお付き合い状況をお伺いしたのです。

この時点では、B様には隣家との間に特に思い当たるトラブルはなく、でも普段殆どお付き合いもしておらず疎遠になっている…というお話でした。そこでB様と仲介担当で相談し、改めて隣家にお住み替えのご挨拶と覚書のお願いに伺うことになりました。覚書の内容案は、「将来の隣家の建替えの際に、新たな建築物は自己の敷地内に収まるようにする…」というものです。

ここで、B様が思ってもみなかった事態が起こりました。
隣家から、何年か前のご近所同士のお付き合いの中で納得いかないことがあった為、この覚書にはサインしないといわれてしまったのです。B様や仲介担当が何度お願いに行っても、良いお返事はいただけませんでした。

既にB様はご自身で住み替え先の物件を契約済でした。
自宅の売却資金を新居の購入費用に充てる予定だった為、ご自宅の売却期限もじわじわと迫ってきます。

そこで、購入検討者の方に隣家と覚書締結が出来ていないことをお伝えし、この状態でもご契約いただけるかご相談してみることになりました。越境した状態でも希望の建物が建つかなどを検討したうえで、最終的には覚書なしで、しかし価格を減額してのご売却、お住み替えとなりました。

もし越境に気づかないまま契約・お引渡しとなると、売主であるB様の契約不適合責任を問われる可能性もあります。そうならないためにもコンシェルジュとご一緒に、信頼できる不動産会社を選びましょう。

次回【後編】では、また違うケースをご紹介いたします。

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越境に関するご相談実例紹介シリーズ、今回は「お隣とお話をするタイミング」について考えてみましょう。

【前編】では「隣家の一部が少し越境しているのですが、自宅はこのまま売れますか?」等のご紹介事例を紹介しています。こちらも併せてご覧ください。

C様から、お父様の代から住み続けている大きな戸建を売却し、よりコンパクトな家に住み替えたいとのご相談を頂きました。

家の老朽化が進んでメンテナンス費用や管理の手間が負担になってきたのと、家族の人数が減って無駄なスペースが多いことから、自分たちが元気なうちに家を片付けて住み替えたいとのお話でした。
ただ、隣家の軒が一部越境してきているところがあり、売却時にこのままで大丈夫なのか以前から少し気になっていたというのです。

ご両親の代はご近所同士とても仲が良く、昔ながらのお付き合いがあったそうですが、子供たちの代になるとお互いに外へ仕事に出かけてしまっているのもあり、あまりやり取りがないという状態でした。

お隣が家を建て替えた時に、ご両親同士で越境について話をして了解した上でのことだったそうですが、今回C様が自宅を売却されるにあたっては、やはり隣家に覚書を書いていただきたいところです。

当時の経緯を分かっているC様のご両親とお隣の方もご存命でお元気でしたので、こうした覚書についてのお話もスムーズに進み、無事にご自宅の売却とお住み替えができました。

もしこれが子供たちの代だけになっていて、当時の経緯が分からず覚書の締結でもめてしまったり、
あるいはどちらかの親御様が認知症で社会的判断能力が低下していて交渉がスムーズにいかなかったりした場合、売却を進めるのに時間や手間、そして余分な費用が掛かってくる可能性もあります。
ご近所同士でお互いに言いづらい事だとは思いますが、越境当時の状況が分かっている方が元気なうちに話をしておくのも大切ですね。

D様から、ご実家のリフォームのご相談をいただきました。高齢のお父様が自宅で介護が必要になり内装をバリアフリーへ改修するというご要望です。トイレを交換し、手すりを付ける…といったご要望のお話の中でD様から「この家を建てたのもずいぶん昔なので、隣家に塀がちょっと越境してしまっているんですよね。なんか越境しているって申し訳ない気持ちになって。将来この家を相続する時にはどうにかしないといけないですね」とのお話がありました。伺うと、D様のお父様は毎年越境の敷地代として数万円を隣家の方にお渡ししているそうです。

それならば、と今回のリフォーム工事で越境してしまっている塀を改修する工事を一緒にしませんか?とご提案しました。数十万円の工事にはなりますが、換算すれば数年分の敷地代で足りますし、D様のお気持ちもスッキリ晴れます。何十年も前の塀でしたから、耐震強度の面からみてもこのタイミングで改修できたことは良かったとD様はお喜びになりました。

このように、越境問題も様々なケースやご近所の歴史がありますので、その都度コンシェルジュでお話をお伺いし、対応方法についてご相談いただいております。越境が気になってご自宅の売却や住み替えを迷っている場合でも、考え始めたらどうぞお気軽にコンシェルジュにご相談ください。

2021/01/25

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