境界立会いをお願いされたら、どうすればいい?

境界立会いをお願いされたら、どうすればいい?

お客様からのご相談事例をご紹介します

お客様からこんなご相談をいただきました。

長い間、親しくお付き合いさせていただいたお隣さんが、新居にお引越しされて行かれました。
お隣さんの家は不動産会社に売却したようで、いずれ古い家は解体され、新しいものが建つというお話です。
変わっていくさびしさを感じながらも、次はどんな家が建つのかなと気になっていたところに…

ある日突然、「隣の所有者より土地境界確定測量の依頼を受けた」という土地家屋調査士事務所から
「土地境界確定測量についてのご挨拶とお願い」という手紙が届きました。
手紙の内容は、「隣地所有者が土地を売却するに際し、土地の調査、測量をしたい。隣接する土地の所有者同士で境界を確認してほしいため、〇月〇日〇時、現地において立会いをお願いしたい」という主旨のようです。また手紙には、ご担当者の連絡先や代理の人が立会いする場合には、同封の委任状に記名押印して当日ご持参くださいという内容も書かれていました。

日々の暮らしでまったく聞きなれない言葉である「境界立会い」とは…
手紙を受け取ったお客様は、少し戸惑いを感じたそうです。

境界立会いとは?

今回は、境界立会いの重要性について少し触れてみたいと思います。
境界立会とは、隣接する土地所有者同士が境界を確認するためのもので、境界確定測量を行う際に必要な過程です。そして境界確定測量とは、隣地所有者の立会い及び確認や官公署の図面をもとに、土地の境界全てを確定させる測量のことです。

境界立会をお願いするケースには、大きく分けて4つあります。
① 土地を売買するために正確な面積を確定する必要があるとき
② 土地を分割するために分割登記を申請するとき
③ 垣根や塀を越境しないよう境界を明確にする必要があるとき
④ 境界標がはっきりしていないとき

今回は「①土地を売買するために正確な面積を確定する必要があるとき」のケースにあたります。
今は売買契約成立条件として、土地面積の確定や境界の確認を求められることが多く、買主としては当然に境界確定測量図があるほうが望ましいと考えます。
そのため、売主からすれば境界立会いは非常に重要なものになります。

トラブルの未然防止

境界立会いの依頼を受ける側からすれば、自分にはあまり関係ないと思ってしまう方もいるかもしれませんが、これは自分の大切な土地とお隣さんの土地との境界を決める大切な作業です。
隣地所有者同士がしっかりと確認し合い、正確な測量をして境界を確定させることでお互いの利益にもなり、将来の境界トラブルの予防策にもつながります。

もしかしていつかは自分が依頼する側になるときがあるかもしれません。境界の確認はお互い様の行為でも
あります。聞きなれない言葉が多く、戸惑われる方もいらっしゃると思いますが、ここは気持ちよく境界立会いにご協力されることおすすめします。

また、境界立会いの際、土地家屋調査士からの説明で理解できない内容や明示された境界に納得できない
場合などがあれば、直ぐにその旨を当該土地家屋調査士へ相談・確認するようにしましょう。

また、ご自身が売却や建て替えを検討しようとていて、隣地との境界にご不安がある方もいらっしゃると思います。そのような場合は、売却や建て替えと並行してどう検討をすすめていくのがおすすめか、コンシェルジュが状況を伺いアドバイスいたします。提携する不動産会社やハウスメーカーも併せてご紹介しますので、まずはコンシェルジュにご相談ください。

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コンシェルジュではお住み替えのご相談も多くいただいており、その中で時々、建物や塀の一部が敷地をはみ出してしまっている、いわゆる越境問題の解決が必要になることがあります。

A様がご自宅を売却されるにあたり、土地の仮測量を行い境界等を確認したところ、隣家が設置したブロック塀が、ご自宅の敷地に塀の幅分ほど入ってきていることが分かりました。

こうした状況で自宅を売却しようとする場合には、将来お隣のお宅の建て替えの時にこの塀を撤去するというような「覚書」を交わして対応することがよくあります。
ご近所関係がとても円満だったこともあり、A様が直接お隣に相談にいったところ、快く覚書を交わすことをご了承いただけて、スムーズに売却のお話が進みました。

この時は、買主側に覚書対応でのご契約をご納得いただけたことも幸いでした。越境の程度がわずかで、買主が希望する建物を建てるのに支障がなかったというのもあるでしょう。
もし大幅な越境があると、いざ買主が建物を建てようとした際に、建ぺい率等の問題で買主が望む大きさや設計での新築が難しくなることも考えられます。その場合は、売却価格を調整したり、場合により越境している部分の土地を隣家と売買したり、他の解決方法を探っていくことになります。

仮測量等で越境が分かった際には、まずは売却をお任せしている不動産仲介会社の担当とよく話し合い、隣家と「いつ」「誰が」相談に行くのがよいか、どんな覚書をかわしたらよいか、そして買主にはどのように説明していくかなど、確認しながら進めていきましょう。

また別のケースでは、隣家から覚書を交わすことを拒まれて、ご自宅売却に苦労されたこともあります。B様のお住み替えの相談でご自宅査定にお伺いした際、不動産仲介会社の担当者が、隣家の軒の一部が越境してきていることに気づきました。

B様ご自身は、越境されていることは以前から認識されていたそうですが、今の生活上は何も支障が無いため、売却の際に問題になるとは全く思っていらっしゃいませんでした。そこで仲介担当からお客様に、売却にあたっては買主に越境の事実を説明する必要があることをご説明し、ちょうど購入検討者が出てきたタイミングでしたので、隣家に覚書のご相談が出来そうか、現在のお付き合い状況をお伺いしたのです。

この時点では、B様には隣家との間に特に思い当たるトラブルはなく、でも普段殆どお付き合いもしておらず疎遠になっている…というお話でした。そこでB様と仲介担当で相談し、改めて隣家にお住み替えのご挨拶と覚書のお願いに伺うことになりました。覚書の内容案は、「将来の隣家の建替えの際に、新たな建築物は自己の敷地内に収まるようにする…」というものです。

ここで、B様が思ってもみなかった事態が起こりました。
隣家から、何年か前のご近所同士のお付き合いの中で納得いかないことがあった為、この覚書にはサインしないといわれてしまったのです。B様や仲介担当が何度お願いに行っても、良いお返事はいただけませんでした。

既にB様はご自身で住み替え先の物件を契約済でした。
自宅の売却資金を新居の購入費用に充てる予定だった為、ご自宅の売却期限もじわじわと迫ってきます。

そこで、購入検討者の方に隣家と覚書締結が出来ていないことをお伝えし、この状態でもご契約いただけるかご相談してみることになりました。越境した状態でも希望の建物が建つかなどを検討したうえで、最終的には覚書なしで、しかし価格を減額してのご売却、お住み替えとなりました。

もし越境に気づかないまま契約・お引渡しとなると、売主であるB様の契約不適合責任を問われる可能性もあります。そうならないためにもコンシェルジュとご一緒に、信頼できる不動産会社を選びましょう。

次回【後編】では、また違うケースをご紹介いたします。

2021/01/18

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最近お客様からのお問合せで増加傾向にあるのが、両親や祖父母など、親族の所有する土地に、子(孫)であるお客様が「家を建てたい!」というものです。

「核家族」というフレーズは今やすっかり使われなくなりました。世の中、特に都市部において大多数が「核家族」となっています。核家族化が進むというよりは、世帯のほとんどが核家族になってきたいま、今度は親世帯と子世帯が「近居」「同居」「完全分離二世帯」で暮らす、はたまた「職住接近」など、住まい方もご家庭の事情に合わせて様々な呼び名がうまれるまでになりました。

また、働く環境も時代の流れの中でずいぶんと変わり、ほとんどのご家庭はご夫妻共働いているのも当たり前の世の中に。家事・育児を考えると親世帯を含めて多くの人数で効率よく分担しようと考えるのは、当然の流れかもしれませんね。そういった事情もあるのでしょうか、
「親名義の土地に、新築を考えています。」
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このようなご相談が十年ほど前に比べて多くなったように思います。

家を建てたいと思っているところへ、親御さんから「土地を使っていいよ。」と言われれば、こんなにありがたいことはないですよね。
 そこで 【親の土地を借りるのはタダでしょうか?】という疑問が出てきませんか。
「そりゃぁ、家族なので当然タダでしょ!? まぁ、固定資産税くらいは払ってもいいけど。」
このように考える方が多いのではないでしょうか? まったくのタダはやっぱりちょっと申し訳ない、気持ちとして少しくらい払ってもいいかな、そう考えるのも尤もですね。
正解は、親御さんの土地を借りるのはタダでも問題ありません。そして、まったく逆に相当の権利金と地代をきちんと支払うことも問題ありません。問題は「贈与税」と「相続税」です。

親御さんの土地を借りて、新築をする時にまず押さえておきたい税金は大きく二種類。
「贈与税」と「相続税」です。

まず「贈与税」についてみていきましょう。土地を無償で借りることを「使用貸借」といいます。この場合、金銭の授受がないことが大事です。使用貸借の場合は贈与とみなされないので「贈与税」も掛かりません。逆に中途半端な額の地代を支払うと「使用貸借」とは認めてもらえず「賃借権」という権利が発生。その「賃借権」を不当に安い金額(≒相場より安い地代)で得ているものとされます。相場の権利金や地代より安価となる支払い金額は贈与とみなされてしまいます。親御さんに「せめてもの気持ち」と支払った地代が、思わぬ形で課税対象とされることもありますから要注意です!

次に「相続税」です。先ほどはタダで土地を使用することで、贈与税がかからない、というお話をしました。子が権利金・地代も支払わず「使用貸借」とした場合、賃借権が発生しないことから贈与とはみなされません。では相続の時はどうでしょう。

通常、他人(第三者)に貸借している土地であれば、権利金や地代を受け取ります。そうすると当然借地権が発生し、土地の相続税評価は下がります。評価額に対して税率がかけられるので、評価が下がれば相続税も低く抑えられます。しかし、使用貸借の場合は、借地権が発生しているとはみなされないため、親の自用地(借地ではない)として評価することになるため、相続税評価額も高額になりがちです。話が煩雑になるのでここには詳しく述べませんが、「借地は自用地よりも相続税評価が低い」ことは覚えておいてくださいね。

ご自身の場合、どこに重きを置いて土地活用を考えるべきか? 土地の評価、相続人の数、相続財産の内容と評価など、考慮すべき点はたくさんあります。コンシェルジュでは定期的に【税理士による「個別」税務相談会】を各店で実施しております。中立の立場で税理士が、お客様のご相談に応じます。

「親の家に土地を建てる」場合、気にしなければならないのは税金だけではありません。ローンを組む時も注意が必要です。また「どんな家を建てる?」「どこに頼むのがいい?」「そもそも家を建てる時、ほかの人はどんなことを気にする?」など、なんとなく気になっているけれど、どこに聞いたらいいかわからない! そんなこんな、ぜひコンシェルジュにご相談ください。

2021/01/04

注文住宅

2021/01/04

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じっくりと考えて行きたい方も、すぐに検討を進めたい方もこの機会に是非ご相談ください。
もちろん、建て替えやリフォーム等の選択肢も含め、ご相談いただけます。

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