街中を緑や花々が彩るこの季節、毎日の暮らしの中にも、グリーンを取り入れてみたい…そんなふうに思ったことはありませんか? コンシェルジュならではの視点で、住まいと植物の関係、グリーンの使いこなし方について、いくつかのポイントをご紹介します。
今回は、マンション編をお届けします。
グリーンの効用とは?
家の中にグリーンやお花を置くと、心が和んだり、季節を感じられたりして、潤いのある暮らしになりますね。他にも空気をきれいにしてくれる効果や、マイナスイオンを発生させリラックス効果が期待できる植物もあります。住まいと植物の関係でもう一つ、このグリーンを使い、お部屋の広がり感を演出することができるのです。
私たちは空間を認識するときに、同じ色があるエリアを、「一つの空間」「ひとまとまりの空間」としてとらえます。これを利用して、家の中のいろいろな場所にグリーンを配置することで、つながった大きな空間があるように見せることができます。
例として、一日の中で長い時間を過ごすLDKで考えてみましょう。
マンションの場合
LDKがつながっている場合、キッチンカウンター、ダイニング、そしてバルコニー側へと、空間のあちこちにグリーンを置いてみましょう。例えば、リビングとダイニングの家具の色合いが違い、それが原因で空間が分断され、お部屋が何となく狭く見えてしまっている…というようなケースでも、ここにグリーンをうまく点在させることで、LDKを「つながった広い空間」に見せることができます。
マンションだから鉢植えで土を扱うのは大変という方、あるいは水やりの世話が面倒という方は、お手入れ簡単なエアプランツを取り入れてはいかがでしょうか。
種類によっては、月に1度ほど水に浸すだけ、あるいは週に数回ほど霧吹きで水をかけるだけで育つものもあります。土が要らず軽いので、おしゃれな器にいれて、天井や壁に吊るすディスプレイにするのも素敵です。
バルコニーにもひと工夫
場合によっては、バルコニーにもグリーンを置いて、さらにリビングから一歩広げた空間づくりをしてもよいでしょう。マンションのバルコニーは共用部分にあたり、物件によっては置けるものの制約がありますので、事前に管理規約を確認しておきましょう。
バルコニーの床に、室内の床の色に近い木目調のベランダマットやウッドデッキを敷くと、室内とバルコニーが視覚的につながり、広く感じられます。床面の無機質な素材が隠せれば、ナチュラルな雰囲気も増します。注意点としては、バルコニーの床は定期的なメンテナンスがありますので、敷物には取り外しできるアイテムを選びましょう。
バルコニーに鉢植えやプランターを置いて、昼間はグリーンのつながりで広さを演出し、夜になったらグリーンの傍に小さな灯りを添え、室内を間接照明で照らせば、やわらかい陰影に寛ぎのひとときを楽しむこともできます。
マンションリフォームの際などに、グリーンを使ったこんな視点で、空間づくりをしてみてはいかがでしょうか。
次回は、住まいと植物の関係「戸建編」をお届けします。