売るときはそのままで
お住まいを売ることを考え始めると「壁紙は張り替えて綺麗にしないと」とか「キッチンが古いから、取替えておかないと買ってくれる人はいないのでは?」と考える方も多いようです。お渡しするなら綺麗にして、というお気持ちでいらっしゃるのでしょう。
皆様に申し上げることですが、お住まいを売るときはリフォームの必要はありません。中古物件を購入される方は「好みのスタイルにリフォームしたい」と考えていますから、敢えて新築ではなく中古を探す、という方もいらっしゃるほどです。
折角新しいキッチンを備えても、購入される方のお好みに合わなければ、その方にとって価値あるものとはならないのです。
カビや激しい損傷など、マイナス印象に繋がる状態には手を入れておく方がよいのですが、経年による劣化は全く問題ありません。購入される方にお任せ致しましょう。
貸すときこそリフォーム
反対に、貸すとき、築後数年という場合を除いてリフォームは欠かせません。オーナーの考え次第ですが、入居者によるリフォームを認めない賃貸借契約が多く、オーナーが内装も設備も綺麗な状態にリフォームをして、「ここなら住みたい!」と思ってもらえるようにしなくてはならないのです。
「売る」「貸す」を考えると、何となく「貸す」方が気軽に着手できそうですが、意外と支出が多くなるのが「貸す」です。リフォーム支出と家賃収入が相殺できるのがいつ頃か、の観点も欠かせません。
「売る」「貸す」、両方の備えとなる事として、ハウスクリーニングのお話をすることがございます。
以前、マンション売却のご相談でお客様のお宅に伺ったところ、築年数を考えるととても綺麗な状態でした。「将来は売却すると決めていたので、水回りは毎年プロのクリーニングを頼んでいました」とのことでした。
住み続けるにも快適に過ごせますし、「ハウスクリーニングなんて勿体ない!」というご家族に対しても、「将来への投資」という理由にできそうですね。