家は資産価値で選ぶ?
「将来も資産価値が落ちない場所に家を買いたい。どこがおすすめですか?」という質問をよく受けます。
答えが簡単にわかれば、購入希望者が殺到するはずです。
このようなお客様には、将来の相場や価格は誰にもわからないから、どのような街に住みたいのかよく考えてください、と申し上げます。
これはと思って候補にした街があったら、良く知るために時間を作って街歩きをしたり、まず賃貸でお試し居住したりしてから、購入物件探しをするのも良い方法です。
土地は一般的に坪単価で比較します。坪単価が上がりそうだからという理由だけで選んだ場所で本当に満足感を得られるでしょうか。
もし期待通りに坪単価が上がっても、売却しない限り利益は確定しません。
売却して住替えしようと思ったときに、そのエリア全体の相場が上がっていれば希望通りに住み替えできない可能性もあります。
逆に、坪単価が下がったらどうでしょう。「期待が外れた」とがっかりし、期待が外れたことを誰かのせいにしたくなるかもしれません。
何を重視して選ぶ?
では購入の理由としては何が良いでしょうか。
目先の経済価値より、ご自身が好ましく感じることを重視されると良いと思います。
例えば、街に活気がある、住宅地の雰囲気が好き、など好ましく思える要素が多いこと、通勤通学介護等のライフスタイル事情に合うこと、家計に無理のない予算で手の届くことなどの理由でしたらおすすめできます。
「ここが好き」で住んだ土地なら、土地の坪単価が多少上がったり下がったりしても、一喜一憂せずに傍観できます。むしろ地価が上がると固定資産税も上がるのではと気になると思います。
実際に東急線沿線を気に入った候補地に決め、賃貸住宅に引越しされたご夫婦がいらっしゃいました。
近所を散歩中に古家を解体している現場を見つけ、交渉して予算で可能な広さだけ売却してもらい、念願の注文住宅を建てられました。
不動産はご縁で出会うもの、と言われます。ご縁を自分の足で探してみるのも楽しい思い出になると思います。