先日、旅行会社主催のモロッコツアーに参加しました。
モロッコはアフリカ大陸の北西部にあり、ジブラルタル海峡の対岸はスペインです。そのため、ヨーロッパに一番近いアフリカの国です。
旅行中の朝は、ミナレット(礼拝への参加を呼びかけるアザーンを朗誦する塔)の拡声器から流れるアザーン(お祈りを呼びかける低い男性の声)で起こされ、細い路地を歩いていると、突然ロバの荷車が通るなど、日本の生活と比べると、びっくりすることがたくさんありました。なかでも、一番戸惑ったことは買い物でした。
買い物は価格交渉から
モロッコの都市にも、スーパーマーケットがあります。価格が表示された商品をお会計で精算し、持参したエコバックに購入商品を詰めます。
しかし、市場(スーク)では、商品に値段がついていません。欲しい商品が見つかると、「いくらなら買う意思があるのか」をはっきり「売り手」に伝える必要があります。
私は、お土産にTシャツを買いたいと思い、いくらなのか尋ねました。提示金額は、予想した値段よりもかなり高額でした。市場(スーク)の「売り手」は、想定販売価格の2倍位の金額を提示してくるようです。
私もまずは、半額の値段を伝えました。「売り手」は2枚購入するなら少し値引きする、と提案してきます。何度か値段のやり取りをして、私自身がこの金額なら満足できると思い、「売り手」もこの金額なら損はしない思った金額で、売買が成立しました。
自分は何に価値を見出すのか
値段は、「買い手」の購入したい物に対する思い入れ、価値観が判断基準になります。同じ品物でも、「買い手」によって購入金額はまちまちです。注意したいことは、決して他の購入者と比較をしないことです。自分が納得して手に入れた品物は、その瞬間の嬉しい気持ちと引き換えです。他者との購入金額の損得ではないのです。
市場(スーク)での買い物は、欲しい物を手に入れると同時に、自分自身が試される場面でした。
小さな物の購入も、戸建やマンションのような高額商品の購入も、欲しいと思う気持ちは同じです。
購入に迷った時は、自分は何が好きなのか、どのような生活に価値を見出すのか、を考えてみると良いですね。